心理検査とは、心理学において理論や科学的手法に基づいた信頼性、妥当性が保たれて作成された心理検査のことです。心理検査を用いて認知機能、情緒機能、対人スキル、パーソナリティの特性を客観的に測定し把握します。心理学検査は主に、EQS、CISS、TEGなどを使用しています。
EQSは、Emotional Intelligence Scaleの略称です。こころの知能指数といわれるEQを測定するための信頼性の高い心理検査です。組織の活性化、メンタルヘルスに最適とされています。また、心の健康、社会的適応に関する問題へさまざまな活用が可能といわれています。測定の要素としては、「自己対応」、「対人対応」、「状況対応」が挙げられます。同検査により、現代の複雑化する社会環境、対人関係を考慮した特性を把握できます。
Coping Inventory for Stressful Situationsの略称です。ストレス状況下において個人がどのような対処行動を取りやすいのかを測定します。医療、産業、教育、福祉、スポーツなど様々な分野で活用されています。特に本心理検査は他の検査と比べ実施者の専門性が強く求められます。
東大式エゴグラム Tokyo University Egogram-New Ver. 3は、交流分析理論を基に東京大学医学部心療内科TEG研究会が開発した性格検査です。「親の自分」、「批判的親」、「養育的親」、「大人の自分」、「子ども自分」、「順応した子ども」という5つの自我状態のバランスから、性格特性と行動パターンを把握します。自分の性格特性や行動パターンに気づき、自己理解を深めるきっかけとして利用できます。
心理検査の実施にあたっては、測定結果を参考にしながら、これまでの業務経験について「内省」することで、あらゆる「気づき」が得られ、今後における行動のとり方を有意義に考えることができます。心理検査の実施においては、検査の誤用や受検者の方々の権利侵害を防ぐために、基本的な心理検査に対する知識がある者、(特に専門性の高い検査においては)大学院で心理検査及び測定法に関する科目を履修し修了したか同等な教育・訓練を終えている者が担当することが定められており、販売業者による流通が厳格に統制されております(専門外の事業者・機関には提供されません)。よって、心理検査の受検は、より深い自己分析につながることから、受検者の方々において貴重な機会となるといえます。